Pause Time
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写真を通してなぞる日々の時間
及川るなさん
フィルムカメラで撮った写真は、すぐには見ることができません。現像されるまで時間が流れ、1本を撮り切るまで1日で終わることもあれば、数週間、数カ月かかることもあります。
ある日、現像を終えたフィルムが届くと、それを小さなスキャナーに通しながら部屋で一コマずつ、ゆっくりと眺めます。その景色が撮られた時間のことを、今という時間の中でもう一度たどり直す。その瞬間に、私のポーズタイムはあるように思います。
撮っていけばいくほど、写真に始まりや終わりはなく、時間の境界も日付では区切れないものだと感じます。だからこそ、止まらない時間の中で私自身が立ち止まり、写真を写真のまま受け止めること、その曖昧さを大切にしています。
及川るな
写真作家・詩人
2000年生まれ。言葉と写真を用いて作品を制作している。詩集『fruit tart』『写真』のほか、写真集は手製本による一点ものを手がける。最新作では食エッセイ『ふきよせ』を刊行。